遠心ポンプ(渦巻きポンプや多段ポンプ)を連続で締切運転すると、羽根車が水に与えたエネルギーが撹拌摩擦によりケーシング内部で熱に変わります。このため、次のような異常が発生します。
(1) 内部圧力の異常上昇によるケーシング等の破壊
(2) 内部の熱膨張による摺動部(ブシュやライナリング等)のロック
(3) 水潤滑不良による摺動部(ブシュやライナリング等)のロック
従って、ポンプは締切運転状態で5分以上長く運転しないでください。 (ポンプ取扱説明書に記載しています。)
ポンプを締切運転したときにどの程度温度が上昇するかは、ポンプの大きさや回転数、ケーシングの容積、さらに液の温度や周囲の気温等により異なります。
(参考)
過去の実験例では、温度上昇 : 毎分2~3℃程度上昇最高温度は150℃以上まで上昇 (締切運転約70分)内部圧力はポンプ締切運転の約140%まで上昇といった例が見られます。