1.装置上の問題
①薬注ポンプの吐出量が少ない。
⇒薬注ポンプのパルス数を上げるか、間欠運転の場合は時間の設定を変更してください。
②薬液タンクが空になっている。
⇒タンクに液を補充した後、ポンプのエアー抜きを十分行ってください。
③薬注ポンプがエアーロックしている。
⇒ポンプのエアー抜きを十分行ってください。
④薬注ラインに詰りがある。
⇒特にサイホン止めチャッキ弁は、注入対象水の水質によっては薬液が結晶化しやすいので、定期的なメンテナンスを行ってください。
⑤制御回路または薬注ポンプの故障。
2.水質の問題
①水の汚れがひどい。
⇒目に見えない汚れ(アンモニア、尿素などの窒素化合物および有機物)が多いと塩素の消費が激しくなり、また結合塩素も多くなります。井水処理では注入量をさらに増やす必要があります。プールや風呂の場合は、水の入れ換えや補給水を増やすなどして対処します。
②汚れの負荷変動が大きい。(プールや風呂の場合)
⇒利用者数の増減により塩素の消費量は大きく変わります。注入量をこまめに調整するなどの管理が必要です。
③pHが極端に酸性になっている。
④鉄分等が多い。
⇒特に井水の場合は、多量に含まれていることがあります。
3.その他の問題
①気温が高い。直射日光が強い。
⇒このような環境下では自然曝気によって残留塩素の低下が早くなります。
②塩素剤が古い。
⇒長期間同じ薬剤を使用していると、自己分解して有効塩素濃度が低下してきます。開封したら、できるだけ短期間で使いきるようにしてください。
③残留塩素測定器が不正確。
⇒古くなった試薬では正確に反応しないことがあります。