砂ろ過装置で使用されているろ材は、長時間ろ過してきますと色々なものが付着し、それが凝着物となり徐々に肥大化します。また、逆洗洗浄の際に細かい砂が少しずつ流出し、それによっても有効径の値が大きくなってきます。
その為長時間使用すると入替えが不可欠です。
しかし、各ろ材メーカーで統一した交換期間が定められていないのが現実のところです。
ただ、ろ材交換目安としての検査は、水道用ろ過材試験方法(JWWA A 103-1988)に定められており、その試験方法により各社で基準を決めているようです。
その内容としましては、逆洗洗浄後の洗浄濁度検査、ろ材自体の付着物による肥大化の度合、逆洗洗浄の頻度によるろ材の磨耗の度合、個別のろ過層の上部から下部で極端な均等係数の差が生じていないかなどですが、一つ目の洗浄濁度検査以外は、ろ過機内部のろ材をサンプリング検査しないと判別は不可能です。
ろ過精度が落ちているろ過機については、ろ材のサンプリングを行う必要がありますが、単にろ材の交換頻度を尋ねられた場合は、当社製のろ過機にあっては、使用開始から5年でろ材の全量交換を推奨しています。しかしこれは、原水の性質、逆洗の頻度などによって変わってきますので、そのことも考慮して交換頻度は決定する必要があります。