• No : 508
  • 公開日時 : 2016/07/30 16:37
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NPSHとは何ですか?

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回答

NPSHと呼ばれるものには次の2通りがあります。
(1)Re-NPSH (Required NPSH : 必要NPSH)
ポンプ毎に固有の数値で、ポンプメーカーから客先に示す値です。
(客先の仕様書では、例えばRe-NPSHを4m以下とすること、というように指示されることがあります。)
Re-NPSHの値はポンプの型式によって異なり、また同じポンプでも吐出し量によって変わります。
揚液の温度によっては変わりません。
厳密な説明ではありませんが、Re-NPSHとは、「ポンプが自分の内部に持っている、吸込み側の抵抗」と考えることも出来ます。
一部のポンプでは、Re-NPSHの値を特性曲線中にグラフで表示しています。
表示のないものの値についてはお問合せください。
(2)Av-NPSH (Available NPSH : 有効NPSH)
配管サイズ、長さやバルブ継手類、水槽やポンプの位置、揚液の温度等、設備側の状態によって決まる値です。客先にて計算を行い求める数値です。
(客先の仕様書では、例えばAv-NPSHが2.5mでポンプが運転可能なこと、というように指示されることがあります。この場合は、客先から提示されたAv-NPSHとポンプのRe-NPSHを比較して判断します。)
NPSHとは何の記号?
NPSHは、Net Positive Suction Head(正味有効吸込ヘッド)の略(頭文字)です。
日本語では上記のAv-NPSHでは「有効」の文字が重複しますが、混乱しないで下さい。
NPSHはポンプが吸込に支障なくキャビテーションの発生なしに運転可能かを判断するための数値で、吸上揚程を検討する場合や温水の場合の必要押込揚程を検討する場合に必要となります。

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