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  • No : 1787
  • 公開日時 : 2016/08/19 19:44
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水温が上がらない。何が考えられますか?

回答

温水プール、風呂の水を温める方法として、一般的にボイラーや給湯器の温水・蒸気を利用して、熱交換器で間接的に加温する方法と電気ヒーターなどで直接加温する方法があります。
通常、ヒーターはランニングコストの観点から小型の浴槽に使用され、保温する程度の能力のものが多く使われます。
こうした設備で、ときに、水温が上がらない、上がりにくいことがあります。およそ下記のいずれかのケースが考えられます。
①設備機器の能力が不足している。
⇒下記項目②③⑦に関連していますが、設計段階での選定ミスが原因です。
②熱交換器への通水量が不足している。
⇒一次側(熱源側)、二次側(プール・浴槽水側)いずれかの流量が設計流量より少ないと昇温不足となります。ポンプの能力不足・エアー噛みなどが考えられます。
③熱交換器への供給温度が低い。
⇒熱源からの供給温度が低くなると昇温不足になります。熱源の能力不足が原因ですが、給湯系統を同時使用した時に温度が下がるケースもあるようです。
④電動三方弁の故障。(熱交換器式の場合)
⇒電動三方弁を切り換えて、温水を熱交換器に通水したり、迂回させたりして温度制御を行います。この三方弁が故障して熱交換器に通水しなくなることで温度が上がらないこともあります。
⑤ヒーターの故障。(ヒーター式の場合)
⑥制御回路の異常。
⑦放熱量が多い。
⇒加熱能力に余裕が無い場合は、特に寒冷地や冬季などの放熱量の多いケースで温度が上がりにくいことがあります。余裕を持った設備計画が必要です。また、ヒーター式では保温可能な程度の熱量しか持っていないことが多いので、プールや浴槽を使用しない時間帯には、水面に保温シートやフタをかけてやると、かなり放熱が防げます。
⑧スケールの影響。
⇒長期間使用していると、熱交換器やヒーターの伝熱部にスケール(水あか)が付着してきます。      スケールの影響で熱交換効率が下がり、昇温しにくくなる場合がありますので、定期的に管内洗浄や清掃をすることが必要です。

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